東北大学東北アジア研究センター上廣歴史資料学研究部門では、2020年度から北家文書(加美町教育委員会所蔵)の調査に取り組んできた。このほど全482点の撮影と目録作成が完了し、『加美町北家文書目録』を部門ホームページ上で公開した。撮影画像についても、50点程度をオンライン公開する予定。
江戸時代に仙台藩士であった北家は、現在の加美町内に領地を与えられていた。また、藩の役職としては若年寄(わかどしより)などの要職を歴任した。北家文書のなかには、こうした領地や役職に関する古文書や、武芸を習得した証である免状、学問関係の書籍などが伝わっている。
これまで一部の古文書や絵図が研究利用されていましたが、今回の調査により、北家文書の全容が初めて解明された。加えて、調査成果である目録や画像を公開し、誰でも利用できる状態とすることで、仙台藩政や地域史に関してさらなる研究進展が期待される。