東京慈恵会医科大学は、Craif㈱(所在地:東京都文京区)との間で、「尿中エクソソームmiRNAを用いた肺がん体液診断の開発」に関する共同研究契約を締結した。この契約の締結により東京慈恵会医大エクソソーム創薬研究講座と共同研究を開始した。Craifは、尿を利用したがんの早期発見技術を開発している名古屋大学発ベンチャー企業。
肺がんでは、既存の診断・再発予測・治療効果予測バイオマーカーの感度はまだ十分とは言えないのが現状。一方、これまでの研究で肺がん患者の尿中には、癌特異的なエクソソームmiRNAが分泌されることが分かっており、肺がんにおける非侵襲診断バイオマーカーとして応用できる可能性がある。
東京慈恵会医大とCraifでは、非侵襲的な尿検体を用いて解析することにより、肺がんでの超早期診断、術後再発予測、また免疫チェックポイント阻害剤などの治療効果や副作用予測などに関して評価を行い、患者に優しいがん個別化医療の発展を目指す。