東京医科歯科大学(TMDU)では、3月4日㈮に医療データ社会還元WGシンポジウム『TMDUの医療ビッグデータが生み出す未来の医療・ヘルスケア』をZOOMとウェビナーによるオンラインで開催する。
AI・IoT・ビッグデータといったICT技術の進化により、産業・社会生活は大きく変化を続けている。これらICT技術の活用は、先進的かつ革新的医療の実現、超高齢化社会における健康増進に向けても大きな期待が寄せられている。
東京医科歯科大は、こうした期待や展望に対し、医歯学領域に特化した多階層からなるビッグデータをクリーンアップし整理された形でデータベースとして構築し、高い付加価値を付与することにより社会に還元していくことを目指し、データの収集管理、関連病院との連携体制、社会実装に向けた倫理的・法的な課題などについて、検討を重ねている。
シンポジウムでは、これまでの検討内容や医療情報利活用の具体的事例等について紹介し、参加と活発な意見交換を行うことで、より最適な医療データの活用推進体制を構築に繋げることとしている。
シンポジウムでは、「健康・医療情報の活用-データの分析可能性と個人情報の保護-」(江崎禎英社会政策課題研究所長(元経済産業省・内閣府審議官)に関する基調講演をはじめ、「AIによる心房細動の発症予測の取組」「顎顔面補綴外来にて保有する臨床データの利活用」「医療ビッグデータ時代の医歯学研究とTMDUデータ科学基盤」に関する東京医歯大の事例発表を、古川 哲史統合研究機構長/理事・副学長(研究・改革担当)、大学院医歯学総合研究科顎顔面補綴学分野の隅田由香准教授、M&Dデータ科学センター生物統計学分野の髙橋邦彦教授がそれぞれ行う。
さらに、副理事・副学長(連携・データサイエンス・教員人事担当)/統合イノベーション推進機構長・オープンイノベーション機構長の東條有伸氏が「本学における医療ビッグデータ社会還元の展望」、副理事・副学長(情報・国際交流担当)/大学院医歯学総合研究科発生発達病態学分野教授の森尾友宏氏が「医療データ社会還元WGの取り組み」と題して、医療情報の社会還元に向けたTMDUの取組を報告する。