早稲田大学 グリーン・コンピューティング・システム研究機構(GCS研究機構)知覚情報システム研究所の研究グループは、英会話能力判定エージェントシステム「InteLLA(Intelligent Language Learning Assistant)」を開発した。
このシステムを開発したのはGCS研究機構の松山洋一主任研究員、鈴木駿吾次席研究員、佐伯真於(まお)研究助手ら。
これまでの英語スピーキングテストの多くは読み上げ型のようなものが主で、「会話能力」の測定の妥当性に欠けるケースがみられた。そこで、言語学習者の習熟度や理解度に合わせて会話を調整することで能力を最大限引き出し、言語運用能力を効果的に評価することを目的として、会話能力判定エージェントシステム「InteLLA」を開発した。「InteLLA」は、最新の音声対話システム技術を活用して、人間のインタビュアー同様に自然な発話タイミングの制御や非言語的なやりとり、適応的な対話戦略を通して自然な会話を実現し、学習者の潜在的な会話能力を発揮させることを促す。
「InteLLA」の能力判定は、言語能力判定の国際標準であるCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)に準拠した多次元的な評価を行っている。今後、早稲田大グローバルエデュケーションセンター英語科目Tutorial Englishでのクラス判定や、大学発ベンチャーを通して英会話学校やGIGAスクール、個人セルフラーニング向けのサービスとして展開することが期待されている。