2021年7月15日 【早稲田大】法学部に新コース来春新設 先端科学技術と法コース

早稲田大学法学部は、法学部生全学年を対象とした「先端科学技術と法コース」を来春に新設することを決定した。全学年が対象の特定履修プログラム「先端科学技術と法コース」を開始するとともに、指定科目群から総計16単位を取得することで修了認定し、卒業時に修了証を授与する。さらに、新たな学問領域の開拓に向けて、これまでにない大規模な研究拠点も創設することとしている。

科学技術の発展に伴う社会の変化のなかで、いま、法が果たすべき役割が改めて問われている。科学技術が活用される場面が多様化するのに伴って、それらを適切に規律するために、分野横断的な法の展開が求められてきた。

さらに、〝アーキテクチャが法に代わる〟との言説にみられるように、法のあり方それ自体についても、理論的検討の必要が意識されつつある。このような変化を背景に、早大法学部では「先端科学技術と法」というテーマを掲げて、こうした状況に正面から取り組む教育・研究の充実を新たに目指する。

2022年度の新設を決定した「先端科学技術と法コース」では、先進的な科学技術に関

する理解を深めるだけでなく、科学技術の発展が人間や環境に与える影響を踏まえて、科学技術に関わる多様な法を体系的に学習。人と自然界の共生のあり方を倫理的な視点から考察する。

同学部は、法的な物の見方によって、公平で均衡のとれた判断ができる人物を育てる学部であるべきという考えから、新設コースでは、先端科学技術が提起する現代の課題に取り組み、社会を導くことができるリーダーを育成することを目指している。

また、同コースは法学部生全学年が対象の特定履修プログラムで、基礎・発展・応用と段階的に学びを深めていく科目群を設置。それらから一定数の単位(16単位を予定)を取得することで、同コースの修了が認定され、卒業時にコース修了証を授与する。

こうして文理の垣根を超えた幅広いカリキュラムを準備することで、同コースは、理系科目に親しんできた学生や、高等学校での「情報」科目に関心を寄せる学生の知的好奇心にも応える。2020年度に創設した「法曹コース」と並行して履修することも可能とするため、法曹を目指す学生にとっても有意義な学びの機会となることが期待される。


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