早稲田大学は、来月開幕する東京オリンピック・パラリンピックでの難民選手団の事前トレーニングキャンプを受け入れることを正式に決定した。今回の事前キャンプ実施に関する国際オリンピック委員会(IOC)との合意により、東京都新宿区にある早稲田大の一部施設と埼玉県川口市の青木町公園総合運動場で、7月中旬から来日する29名の難民選手が東京2020大会の直前期に最終調整を行うこととなる。キャンプは8月11日まで行われる。実施競技は陸上、バドミントン、ボクシング、カヌー、サイクリング、柔道、空手、テコンドー、射撃、水泳、ウェイトリフティング、レスリングの全12競技。
南スーダンやシリア、今後の選手10名
難民選手団は、2016年リオ大会で初めて組織され、南スーダン、シリア、コンゴ民主共和国、エチオピア出身の10名の選手が選出された。同選手団の出場はIOCの難民選手のためのオリンピックソリダリティ奨学金プログラムにより実現した。
過去25年間にわたりIOCは〝スポーツを通じたより良い世界の形成〟という理念に基づき難民支援を実施してきた。難民選手団が開催国で事前トレーニングキャンプを実施するのは五輪史上初となる。
キャンプ実施に伴い、早大はスポーツや文化交流を中心としたIOCと地域社会との交流も目指している。