2021年8月17日 【日大】超小型衛星の放出技術実証事業で企業と業務提携

 

日本大学理工学部航空宇宙工学科は、Space BD㈱との間で業務提携を行うこととなった。新型宇宙ステーション補給機「HTV‐Ⅹ」1号機で、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が実施する超小型衛星の放出技術実証ミッションに対し、日大が開発する超小型衛星の打ち上げに係る各種申請・安全審査サポートなどを含む準備作業全般に対して連携する。

「HTV‐Ⅹ」1号機で行う超小型衛星放出技術実証ミッション事業を2020年10月にSpace BDがJAXAより受託。今回の業務提携は、搭載衛星インテグレーションを行う唯一の実施企業として選定後の初の取組となる。

日大は、2020年4月の奥山圭一教授着任のもと、超小型衛星の開発を開始した。今回「HTV-X」初号機に搭載する「てんこう2」はSpace BD協力のもと、奥山研究室が2018年に打ち上げた地球低軌道環境観測衛星「てんこう」の後継機として開発を進めている。大きさ約30㎝×約20㎝×約10㎝、重さ約12kgの超小型衛星。

「てんこう2」には「てんこう」と同じ高エネルギー荷電粒子検出器が搭載され、地球低軌道周辺の高エネルギー粒子の空間分布などを観測する。「てんこう2」には計算速度や記憶容量が大きく、消費電力が小さい新しいマイクロコンピュータを搭載予定で、この宇宙環境耐性も評価。仮に、このマイクロコンピュータに不具合が生じた際にはこの検出器のデータを用いて分析する。

このほか「てんこう2」では高解像度のカメラを用いた地球観測、またアマチュア無線帯を用いた新しい宇宙通信技術の確立などを行う。

さらに「てんこう2」では、日大理工学部と芸術学部が連携してつくりあげる「宇宙×エンタメ」ミッション、「N.U Cosmic Campus」に取り組む。これは世界中の人たちと一緒に曲を作ったり、絵を描いたりするアート活動で、まるで世界と宇宙が一つのキャンパスになったかのような体験を提供する予定。


株式会社官庁通信社
〒101-0041 東京都千代田区神田須田町2-13-14
--総務部--TEL 03-3251-5751 FAX 03-3251-5753
--編集部--TEL 03-3251-5755 FAX 03-3251-5754

Copyright 株式会社官庁通信社 All Rights Reserved.