萩生田光一文部科学大臣は4月13日の閣議後会見で、この4月で2年目を迎えた新たな高等教育支援制度について、住民税非課税世帯の大学進学率が7~11㌽上昇したことを踏まえて、意義を強調した。
この支援制度は、家庭の経済事情に左右されることなく、誰もが希望する質の高い高等教育を受けられるよう、真に支援を必要とされる者に対し、授業料の減免と給付型奨学金の支援を行うもの。
萩生田大臣は、初年度である令和2年度に、27万人に対して支援を行ったことを紹介。「一定の課程に基づく推定で、制度導入の効果については引き続き丁寧に分析する必要がある」としたうえで、制度導入前の平成30年度は約40%と推計をされていた住民税非課税世帯の大学進学率が、制度導入後の令和2年度は48~51%と、7~11㌽の上昇が確認できたとした。
また、新制度対象者のアンケートでは、「新制度がなければ進学は諦めていた」者が34・2%。「新制度がなければ今より学校より学費や生活費がかからない学校に進学した」者が26.2%。大臣は「新制度が真に支援が必要な子どもたちの後押しとなったことと考えられる」と評価した。
在学生や来年度進学者への募集も始まる
一方で、今月から在学生を対象とした募集を行うことから、「新入生を含めて、まだ申し込んでない人は積極的に活用していただきたい」と利用を呼び掛けた。4月下旬からは来年度進学者向けへの募集も始まり、こちらについても「進学を考えている高校生などにはぜひ申請を考えていただきたい」とした。