文部科学省東館2階エントランス「情報ひろば」で、筑波大学の企画展示「宇宙の成り立ち、生命の起源、そして未来社会 -学際計算科学からの挑戦-」が行われている。期間は8月19日から9月21日。筑波大計算科学研究センターの取組を映像やパネルを通して紹介している。
筑波大計算科学研究センターでは、計算機を活用する科学諸分野の研究者と、ハードウエア・ソフトウエア・アルゴリズム・プログラミングなどの研究を行う計算機科学者、データやメディア処理の研究を行う情報科学者が協働することで、新しい計算機の開発と科学分野における研究の発展に貢献している。
平成31年4月からは複数種類の演算加速装置を搭載する世界でも類を見ない多重複合型演算加速スーパーコンピュータ『Cygnus』を開発し、運用を行っており、素粒子物理・宇宙物理・原子核物理・物性・生命科学・地球環境といった科学分野、ビッグデータ解析やVR・ARなどの情報分野で活用されている。
また、最先端の計算科学を医学と連携させる新たな取組として、「計算メディカルサイエンス事業」を立ち上げ、推進。展示では、計算科学がつなぐ異分野間の連携・融合によるさまざまな研究を紹介する。
主な展示物は映像が①スーパーコンピュータCygnus紹介、②City‐LESモデルによる都市熱環境シミュレーション、③分子動力学シミュレーションによるCOVID‐19関連タンパク質の研究。
パネルは、⑴筑波大計算科学研究センター紹介「学際計算科学とは?」、⑵コ・デザインによるスーパーコンピュータ開発とスーパーコンピュータ紹介、⑶格子QCDを用いた自然界の基本法則への挑戦(素粒子物理研究部門)を紹介。さらに、⑷ブラックホール、ニュートリノ、さらに医療分野への応用(宇宙物理研究部門)、⑸巨大な原子核:中性子星に迫る(原子核物理研究部門)、⑹理想的なHPCシステムを目指して(高性能計算システム研究部門)などの研究紹介が実施される。