新型コロナウイルス感染症へのワクチン接種に関して、全国で69大学85キャンパスが、5月28日までに自治体から会場提供などを提供、または今後提供を行う予定であることが明らかとなった。また、ワクチン接種のために自治体への医療スタッフを派遣、または今後派遣予定なのは47大学にのぼり、今後施設の使用要請があった場合は協力すると回答しているのは350大学497キャンパスとなった。萩生田光一文部科学大臣が5月28日の閣議後会見で明らかにした。
市町村によっては会場の確保やワクチン接種を担う人員の確保が課題になっていることを踏まえて、文部科学省では、ワクチン接種に関して大学施設を活用する可能性について、緊急調査を実施。この調査では、「各自治体からワクチン接種に関する協力を要請されているかどうか」「今後各大学でワクチン接種に関する協力が可能かどうか」の2点について調査した。
萩生田大臣は会見で、今後、大学がワクチン接種に協力するにあたっては、まず大学が施設等を提供する場合、医療スタッフとセットで協力する場合など、いろんなパターンがあり得るとかが考えているとしたうえで、「大学が協力するにあたり、接種の協力体制、会場運営の方法、接種者の情報管理、接種事務に係る費用負担など、事務上整理する必要がある事項があるため、早急に関係省庁と調整を進めたい」との考えを表明した。
教職員や学生への接種、可能性を検討へ
また、大学施設でのワクチン接種の際、自治体での高齢者での接種の状況も踏まえた上で、当該大学の教職員や学生に対してもワクチンを接種することが可能かどうか、さらに近隣の大学関係者、また、近隣の幼稚園、小学校、中学校、高校、特別支援学校の教職員や生徒に対しても、ワクチン接種を進めることが可能かどうかについて、各大学自治体と協力して検討を進められるように、関係省庁と調整を進めていきたいとの意向を示した。