文部科学省は、外国人児童生徒等の教育の充実を図るため、教職員・支援者向け研修用動画と、7言語による外国人児童・保護者向け動画コンテンツを制作し、4月27日に同省HPで公開した。
ここ数年、公立学校に在籍する日本語指導が必要な外国人児童生徒などは年々増加している。このような外国人児童生徒などを学校で円滑に受け入れ、日本語指導をはじめとした適切な指導・支援を行うことが重要。同省では、この動画が広く活用されるよう周知に努め、受け入れ体制の充実を図ることとしている。
外国人児童生徒の研修、教委の9割が「実施できず」
文科省の調査によると、市町村教育委員会で、外国人児童生徒等の教育に関する研修は、9割近くが実施できていないと回答している。その原因として、計画的な研修実施の難しさや研修講師の確保が困難、どんな研修にすべきかわからない、という課題が上げられた。
そこで今回、まずは最低限必要な情報を、受け入れ側の学校、自治体等に届けるとともに、児童生徒や保護者にも役立つ内容を動画にまとめた。
動画コンテンツは①教職員・支援者向け研修用動画と②外国人児童・保護者向け動画の2種類。このうち研修用動画は、外国人児童生徒等の学校での受け入れや日本語指導等について、必要な知識を学ぶことができる
また、外国人自動・保護者向け動画は、来日直後等の外国人児童・保護者に対して、日本の小学校の学校生活をわかりやすく紹介するもの。日本語・英語・中国語・ベトナム語・スペイン語・ポルトガル語・フィリピノ語の7言語で制作。
さらに、公開ページでは、動画のほかに研修用動画で使用する講義資料、外国人児童・保護者向け動画で使用する絵カードなど、関連資料も掲載している。