千葉県八街市で下校中の児童の列にトラックが突っ込み、5名が死傷する痛ましい事故が発生したことを受けて、文部科学省は警察庁、国土交通省とともに合同点検等実施要領をとりまとめた。実施要領の策定を受け、文部科学省では、通学路での合同点検を行うよう全国の教育委員会に対して依頼した。
合同点検実施要領では、学校に対して、①見通しのよい道路や幹線道路の抜け道となっている道路など車の速度が上がりやすい箇所や大型車の進入が多い箇所、②過去に事故に至らなくても、ヒヤリハットの事例があった箇所-など危険箇所をリストアップし、所管の教委員に報告するよう求めている。
教委では域内学校からの報告を受け、危険箇所を取りまとめるとともに、学校、PTA、道路管理者、地元警察署による合同点検を実施。合同点検を行う際には、できる限り地域住民等の意見を得るものとし、必要に応じて学校から自治会の協力を得るようこととしている。
さらに、対策案の作成・検討も要請。市町村教委と学校は、相互に連携し、また、PTAの協力を得て、合同点検で抽出した対策必要箇所について、道路管理者や地元警察署から技術的な助言を得ながら、対策案を検討・作成。地域住民の協力を得た上で、対策案の内容に応じて、道路管理者や地元警察署に対して要望することとしている。