わが国の現代アートがグローバルに適切な評価を受けるための基盤整備を推進している「文化庁アートプラットフォーム事業」(事務局:国立新美術館)では、ドイツ・ルートヴィヒ美術館のイルマーズ・ズィヴィオー館長を招き、シンポジウム「人々が作るパブリック・コレクション:独・ルートヴィヒ美術館における現代美術コレクションの形成」を6月30日㈭午後5時から開催する。国立新美術館 3階講堂とオンラインライブ配信のハイブリット形式で実施する。
文化庁は、わが国の現代アートがグローバルに適切な評価を得るためには、官民が一体となって効果的・国際的な情報発信を実現するとともに、国内外の関係者の強固なネットワークを構築することが第一歩と考え、平成30(2018)年度から、「文化庁アートプラットフォーム事業」を推進。シンポジウム等を通して、今後の現代アートの振興政策のあり方について有識者や視聴者とともに考えてきた。
ハンス・スローン卿のコレクションをもとに設立された大英博物館や市民の有志によって設立されたボストン美術館など、多くの欧米の美術館はコレクターにより収集されたプライベートな個人コレクションが美術館に収蔵され、パブリック・コレクションとして継承されたことにより、優れたコレクションが継続的に形成されてきた。
今回のシンポジウムでは、ズィヴィオー館長から、市民がコレクション形成や拡大につなげることを通して公的な美術館の活動に積極的に関わっているドイツの事例を紹介してもらう。
sらに、今後、わが国の美術館が持続的にコレクションを形成するために、どのように市民との関係を築き、市民のプライベート・コレクションをパブリック・コレクションとして将来へ受け継いでいくことができるか、また、独立行政法人国立美術館が令和4(2022)年度中の開設を目指す『アート・コミュニケーションセンター(仮称)』が、国民の資産としてのパブリック・コレクションの形成に資することができるのか、多くの関係者とともに考え、意見を交わす。
シンポジウムへの参加費は無料。国立新美術館での参加には、事前申込が必要です(オンライン配信は申込不要)。