文化庁メディア芸術祭を実施し、優れたメディア芸術作品を顕彰してきた文化庁では、文化庁メディア芸術祭の25年の歩みを振り返る企画展を来年2月4日から14日に東京・東品川の寺田倉庫B&C HALL/E HALLで開催する。入場無料。
文化庁では、メディア芸術の創造とその発展を図るため、アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガ―の4部門で優れた作品を顕彰するとともに、受賞作品の鑑賞機会を提供する「文化庁メディア芸術祭」を平成9年度(1997年度)から開催してきた。
第1回開催当時の1990年代半ばは、コンピュータやインターネットが一般に認知され始めた時期であり、文化庁メディア芸術祭は最先端のデジタル技術を用いた新しい表現を育む場として誕生した。
それから25年、日常生活で親しまれる作品から、のちに社会に実装される技術を使ったものまで、幅広い作品が受賞している。芸術祭での4部門はそれぞれ固有の成り立ちを持ちながらも、各作品が互いに影響を与え合い、受賞作品展には時代を映す表現が集結した。
文化庁メディア芸術祭の25周年の節目に開催する同展では、歴代受賞作品の中から社会やテクノロジーの変化、メディア芸術の表現の多様性を感じられる作品群の展示や上映を行い、文化庁メディア芸術祭の25年の歩みを振り返るもの。
文化庁メディア芸術祭は、今年度をもって終了する。文化庁では今後、25年間の成果や実績を生かし、人材育成やアーカイブ等の取組を進めるとともに、わが国メディア芸術のグローバルな評価を高めることに貢献する、新たな国際的な祭典に向けた準備を進めるなど、わが国メディア芸術のさらなる振興を図ることとしている。