慶應義塾大学理工学部の満倉靖恵教授、同大学グローバルリサーチインスティテュートのブライアン・スマリ特任講師らの研究グループは、椅子の脚の下のセンサによって座っているだけで心拍を正確に検出するアルゴリズムを構築し、不整脈を自動的に検知することに成功、将来的にはさまざまなタイプの心疾患を検知できる可能性があることが明らかにした。この研究成果は家庭内で起こる急性心筋梗塞や心不全の予測に役立つことが期待される。
この研究は、椅子に座っている際に得られるBCG信号(心弾道図)から心電図を予測し、正確に心拍・心拍変動を抽出することで、不整脈などの心疾患につながる因子を自動で検出できる可能性を示したもの。
心疾患は日本人の死因の第2位で、家庭内で起こる場合が少なくない。これらに注目して、家庭内の椅子の下に敷くタイプの加重センサを製作し、得られた信号から心電図、並びにそこから心拍を正しく捉えることを目的として、不整脈を持つ患者の場合と健常者の場合にどちらも正しく得ることができることを示した。