日本全国や朝鮮半島、中国北部などに分布し、7~8 月頃に水田や湿原で見かけるヘイケボタルは、特に草の上に止まっているオスが点滅発光するときの光に、ミリ秒レベルの〝またたき〟を伴う。このようなまたたき現象は、日本の固有種であるゲンジボタルではみられない。しかしヘイケボタルが星のまたたくような光り方をする意味は、これまでわかっていなかった。
中部大学応用生物学部の高津英夫研究員と大場裕一教授、慶應義塾大学理工学部の南美穂子教授は、ヘイケボタルが光の〝またたき〟を使ってコミュニケーションしていることを明らかにした。
①発光のシグナルを使ってオスとメスがコミュニケーションしていることを明らかにするとともに、②発光のシグナルである〝またたき〟が「オス」、「交尾していないメス」、「交尾したメス」の三者を識別する鍵の一つであることを解明した。③ヘイケボタルは光のまたたきを使って会話していることも実験的に初めて確かめられた。研究グループでは、「発光による求愛システムの理解は、環境の変化で減少しつつあるヘイケボタルを保全する上での重要な知見をもたらすだろう」と推測している。
今回の成果は日本時間2月10日、学術出版大手シュプリンガーネイチャーが発行する科学誌サイエンティフィック・リポーツ(Scientific Reports)電子版に掲載された。