慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科PoliPro(主宰:石戸奈々子メディアデザイン研究科教授)は、『Social Creation(ソーシャルクリエーション)』の授業で、竹芝地区でのコンテンツ×テクノロジーの拠点形成をともに推進している東急不動産㈱と連携し、リアルとバーチャルを連動させた新たな取組を実施し、有用性を実証した
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)の活動の核でありカリキュラムの軸でもある「リアルプロジェクト」の一つ Policy Project(PoliPro)では、新たな情報社会を築く産官学連携プロジェクトを進めている。このうち、社会課題をクリエイティブに解決する「Social Creation(ソーシャルクリエーション)」の授業では、東急不動産㈱と連携し、竹芝地区でのまちづくりを推進。授業では、竹芝地区の課題解決に向けて複数のテーマを提示し、計7チームが提案した。いずれも具体性のある提案であった中で、「リアル×バーチャルの謎解きイベント」「水上バス×ごろ寝による新しい舟運体験」が優秀案として採択され、竹芝地区のイベントに合わせて実践した。
このうち、竹芝地区におけるワクワクするスマートシティの実現に向けた「リアル×バーチャルの謎解きイベント」は、昨年10月に2日間、東京ポートシティ竹芝1階ポートホールで、約1時間にわたり実施し、18組(家族2~5名で参加)が参加した。
①参加者は家族でチーム参加し、リアルとバーチャルに分かれて一つの謎解きゲームに挑戦。②バーチャル側は、ヘッドマウンドディスプレイでリアル会場(竹芝のポートホール)を3Dモデリングで複製したデジタルツインの空間に入り込み、リアル側とネットワーク通信で協力する。③実際のイベント会場に隠されたヒントとバーチャル上のヒントを組み合わせ、謎を解いていく―というもの。今回リアル空間のみでもなく、またバーチャル空間のみでもない両方を連動させるという体験価値の高さを実証することができた。
また、「水上バス×ごろ寝による新しい舟運体験」は、昨年10月に竹芝(ウォーターズ竹芝船着場)から豊洲(豊洲ぐるり公園乗船場)という行程で実施した。船での移動中に「ここで寝られたらいいなー」という夢を叶えるべく、船の中に芝生の上で気持ちの良いクッションと共にゆったりと船移動を楽しめる空間を約100人に体験してもらった。