加入数1000機関に到達し、全国の大学の76%をカバー
全国を世界最先端の400Gbps超高速回線で網羅する学術情報ネットワーク「SINET6」は、研究データを管理、蓄積、流通するためのデータ基盤(NII RDC)と融合した学術研究プラットフォームとして、日本の学術研究活動を支えている。今回、「SINET」を利用している大学・研究機関等の数が1000に到達。内訳ごとのカバー率では、国立大学及び大学共同利用機関は100%、公立大学は92%、高等専門学校は98%、国公私立大学を合わせると、約76%の大学が加入している。また、国立研究開発法人をはじめとする研究を目的とする組織等の加入も大きく増加している。
SINETの高度化に伴い加入機関数が大幅増
SINETは、2007年度から仮想閉域ネットワークサービス「L2VPN」を導入するなどの大幅なサービスの増強、2011年度から全都道府県へのSINET DC(SINETデータセンター)の設置、2016年度から全都道府県100Gbps化と新サービスの拡大、2022年度から全国400Gbp化とSINET DCの増設、5Gモバイル機能の提供など、常にカバー範囲の拡大と最先端の技術を用いた高度化を図ってきた。
この結果、現在では、世界一の高密度超高速400Gbpsネットワーク基盤となり、さらに、他の研究ネットワークや商用ネットワークと比較しても群を抜いた多様なネットワークサービスを提供している。
また、高信頼性も強化し、2011年の東日本大震災、2016年の熊本地震、2018年の西日本豪雨や北海道胆振東部地震、2020年の梅雨前線豪雨などでも、障害箇所を即時に迂回しサービスを継続してきた。
このような施策が評価され、SINETの加入機関数は15年間連続で増加してきた。加入機関はSINETへの接続で超高速性と多様なサービスを活用できるため、それが様々な研究分野等の需要に対応している。情報研では「加入機関数の増加はそのメリットをより広げ研究環境の向上へとつながるため、今後も加入機関が増えるようにSINETではサービス増強等を続けていきます」としている。