2021年11月22日 【富岳】〝スパコン界のノーベル賞〟を受賞 新型コロナ飛沫・エアロゾル飛散モデルの研究が

 

スーパーコンピュータ「富岳」を活用し、理化学研究所計算科学研究センター複雑現象統一的解法研究チーム 坪倉 誠チームリーダー(神戸大学大学院システム情報学研究科教授)をはじめとした共同研究グループが実施したCOVID-19の飛沫・エアロゾル拡散モデルを構築する研究課題が、〝スパコンのノーベル賞〟とも言われている『ゴードン・ベル賞』の「COVID-19研究特別賞」を受賞した。

スパコン「富岳」は、わが国の科学技術の発展、産業競争力の強化につなげるための最先端の研究基盤として、世界最高水準の汎用性のあるスパコンの実現を目的として、平成26年度に開発を開始した。

昨年4月からは、整備中の「富岳」を活用して緊急的に新型コロナウイルス感染症対策に貢献する研究課題を実施。高い性能を活用したシミュレーションにより得られた成果が感染症対策の検討に活用されてきた。

当初は、今年度の共用開始を目標に整備が進められていたが、新型コロナウイルス感染症への対応を含め、わが国が直面する課題の解決や科学技術の発展、産業競争力の強化へ可能な限り早期に貢献するため、当初予定を前倒し、昨年度末(今年3月9日)に共用を開始した。

共用開始後は、一般・産業利用課題をはじめとする課題で利用されるとともに、昨年度、試行的に実施してきた「富岳」成果創出加速プログラムの本格的な利用が開始されるなど、早期の成果創出に向けて様々な取り組みを進めている。

『ゴードン・ベル賞』は、スパコンを用いた科学技術分野の研究の中で、その年に最も顕著と認められた研究に対して、米国計算機学会(ACM)が授与する栄誉。COVID-19研究特別賞は2020年に設けられた。〝スパコン界のノーベル賞〟とも称され栄誉ある賞として知られている。

同賞受賞者は、米国で開催されているハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)に関する国際会議「SC21」(オンライン併用)で、11月19日日本時間3時に発表された。

 


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