2021年4月16日 【大学ニュース】電通大研究チームが仮面女子と実証 マイクロ飛沫に配慮した音楽イベント

 

電気通信大学の研究チームは4月25日㈰に、日本最古のライブハウス「新宿ヘッドパワー」で、『サイレント換気タイム』の導入による新しいライブ音楽イベントの運営スタイルを実証する。

電通大による二酸化炭素(CO)濃度のモニタリングでは、都内ライブハウスで換気格差が広がっていることが明らかになっている。しかし、大きな音が出る音楽イベント中は近隣への配慮から窓・ドアを開放できないため、一般にライブハウスの換気は難しいとされている。

そこで、ライブ中にヘッドホンで音楽を鑑賞する「サイレント換気タイム」を設け、音楽イベントの演出を阻害することなく、逸早く換気を実現する実証実験を行う。実験では200人分の呼気に相当するドライアイスを使って満室の状態を再現し、同大が開発した小型COセンサと全方位気流計をメッシュ状に配置して空気の流れをモニタリングする。

さらに、フォグマシンにより気流の流れを可視化するとともに、コンピュータシミュレーションにより換気能力も分析する。

この実験では、日本音楽会場協会、アイドルグループ「仮面女子」、元仮面女子メンバーの橋本ゆき氏(渋谷区議)の協力のもと、疑似ライブを行う。

第4波対応へ 適切な行動変容に高まる期待

新型コロナウイルスの変異種や第4波への対策が求められるなか、多人数が集まる場所では〝換気の悪い密閉空間〟を避けることが重要とされている。今回の取組を契機として、飲食店や事業所だけでなく、劇場やイベントスペースでの安全安心を支えるため、CO2の測定・可視化が広まり、適切な行動変容(ナッジ)に繋がることが期待される。


株式会社官庁通信社
〒101-0041 東京都千代田区神田須田町2-13-14
--総務部--TEL 03-3251-5751 FAX 03-3251-5753
--編集部--TEL 03-3251-5755 FAX 03-3251-5754

Copyright 株式会社官庁通信社 All Rights Reserved.