■ポイント□
○14㍍の4㍍の「巨大ワニ」を中心に、大型インスタレーション作品を展開
○既成価値観揺さぶり〝アートとは何か〟考える
○自由な想像力で子どもまで楽しめる展覧会
今年で開館15周年を迎える東京・六本木の国立新美術館では、現代美術家・タムラサトルの個展を6月15日から開催する。代表作「まわるワニ」のカラフルな彫刻を、14㍍にも及ぶ巨大なワニを中心に、大型インスタレーション作品として展開する。ユーモアに満ちたタムラの作品は、既成の価値観を揺さぶり、〝アートとは何か〟という問いについて考えさせる。また、自由で豊かな想像力に触れることで、アートを身近に感じ、子どもから大人まで楽しんでもらえる展覧会となっている。
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現代美術家・タムラサトルは、1972年栃木県生まれ。筑波大学芸術専門学群卒。「まわるワニ」をはじめ、「後退するクマ」「登山する山」「バタバタ音を立てる布」「空間を最大限に使用しただけインスタレーション」などを制作・発表している。
代表作「まわるワニ」は大学在学中に制作したもの。4.5㍍のワニが毎分30回転(1994年当時)する作品で、タムラは「そのわけのわからなさに、自分で作ったにもかかわらず、何か得体のしれない物に出くわしたかのような、強烈な興奮を覚えました。この時、初めて作家になるということを強く意識しました」とコメントしている。同展の会期は7月18日まで。