名古屋工業大学では、「豊田自動織機スマートインダストリー研究所」を今年4月に学内に設置し、㈱豊田自動織機とともに、工場や倉庫のスマート化のための要素技術に関する共同研究を行っている。
深刻化する労働力不足や多様化する顧客ニーズに対応するため、工場や倉庫は、よりコンパクト、フレキシブル、高効率な姿へと進化が求められている。また、脱炭素の対応も重要課題となっている。今回設立した研究所では、豊田自動織機の工場マネジメント力やものづくりの知見と名古屋工業大学のデータ分析技術や通信技術をもちより、工場・倉庫のスマート化に必要な要素技術の先行開発を行う。
具体的には、①つながる、②レイアウトフリー、③カーボンニュートラル―の三つをテーマに、建物内の隅々までデータを送受信できる通信技術や、設備の設置場所を制約しない給電技術、工場・倉庫の消費電力を最小化・最適化するエネルギーマネジメント技術などの開発に取り組み、同社大府工場で実証実験を行う。