2023年2月13日 【医歯大】日立システムズと共同研究 医療情報の交換・共有の標準規格活用し、電子カルテデータの医療情報利活用

東京医科歯科大学と㈱日立システムズ(本社:東京都品川区)は、東京医歯大病院のがん患者の電子カルテデータの連携・利活用に関する共同研究を行った。具体的には、アマゾン ウェブ サービス(AWS)を利用した医薬・ヘルスケアプラットフォーム上で、がん患者の電子カルテデータを医療情報の交換・共有の標準規格である「HL7 FHIR」形式に変換し、分析、保管、利活用することの有用性について検証。その結果、医療情報を統合的に解析し、診療に役立つ情報が得られることを確認できた。

〈共同研究の背景〉

〇諸外国では医療情報の交換・共有の標準規格であるHL7 FHIRを活用した電子カルテデータの標準化と他医療機関とのデータ連携・利活用が進んでいる。日本国内でも電子カルテデータに関連する「診療情報提供書」、「健康診断結果報告書」、「処方情報」などについては、HL7 FHIRを活用した標準化が進んでおり、今後、電子カルテデータを編集・管理・記録などを実施するシステムについてもHL7 FHIRを活用した標準化が見込まれている。

医療情報を一元的に管理するプラットフォームにクラウド基盤を利用することで、大規模な医療データが保存でき、今後のシステムの拡張性やコスト削減が可能となる。

〇標準規格に統一した医療情報をクラウドへ保管することで、病院内や他医療機関で保有している医療情報も共有することができる。それらの膨大な医療情報を共有・分析することで各医療機関での治療計画などへの活用が可能となる。

〇患者に関する診療行為の記録(電子カルテデータ等)とPHR(個人の健康診断結果、服薬履歴、日常生活でのバイタルデータ等の保健医療情報)などを組み合わせることで、疾患自体の研究に加え、医薬品、医療機器の安全性、有効性、適応等に関する研究などへの活用が期待できる。

〈研究内容と結果〉

 厚生労働省、総務省、経済産業省の3省が定めた二つのガイドラインに準拠した日立システムズが提供する医薬・ヘルスケアプラットフォーム上で、東京医歯大病院の頭頸部がん患者約200名を対象にデータ使用を拒否しなかった患者のデータを仮名加工化。HL7 FHIR形式に変換したうえで、データ分析を実施した。

分析した結果は、治療計画の作成など実際の診療に役立つよう、異なる治療法や薬剤の違い、リンパ節転移の有無など、複数の条件によってその後の生存期間がどのように変わったかなどをグラフ形式で表示。病院内で統合した治療情報の確認がタイムリーにできるようになった。

今回の研究にあたっては、日立システムズが提供する「医療情報ガイドライン 準拠アセスメント・構築支援サービス」を活用し、HL7 FHIR形式に変換する際に必要となるコード体系やフォーマット変換をデータパイプライン処理により、自動化したことでデータ生成の期間や工数を短縮することができた。さらに、医薬・ヘルスケアプラットフォーム上で保管するデータについてはセキュリティ対策を施しており、サイバー攻撃等からも保護する。

今後、病院内だけでなく、他医療機関で保有している医療情報も連携させることで、治療計画などへのさらなる活用が期待される。東京医歯大と日立システムズは、今回の共同研究の結果をもとに、さらなるデータの利活用を推進する方針だ。


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