2021年5月17日 【医歯大】クラファンを募集 「呼吸に苦しむ患者を助けたい」

 

東京医科歯科大学は、日本初・国内最大級のクラウドファンディングサービス「READYFOR」を運営するREADYFOR㈱(本社:東京都千代田区)と業務提携を締結し、5月17日に第一号として、クラウドファンディング『世界初の腸呼吸で、呼吸に苦しむ患者さんを助けたい!』を公開した(プロジェクトページURL:https://readyfor.jp/projects/takebelab)。期間は6月30日まで。目標金額は1000万円。

通常、血液や呼吸機能を司る肺が、ヒトの生命を維持する血液の〝循環〟や酸素、二酸化炭素を出し入れする呼吸の動きを補助している。一方、どじょうなどの水棲生物は、低酸素環境で腸を利用して酸素を体内に取り込む、いわゆる腸呼吸を行っている。医科歯科大では、この腸呼吸をもとに、呼吸不全に対する腸を介した新規補助療法「腸換気法」を開発した。

大学を取り巻く環境が日々変わるなか、さらなる教育・研究の活性化のために、国からの運営費交付金や競争的資金に加えて、さまざまな形での支援獲得への重要性が増している。その有力な手段となるのが、不特定多数の人が他の人々や組織に財源の提供や協力などを得る「クラウドファンディング(クラファン)」。

クラファンを活用することで、各研究室の活動や大学の設備投資などに対する寄附金等を獲得する機会が拡大する。

医科歯科大のクラファンは、新型コロナウイルス感染症重要患者ら肺機能を大きく損なう患者の救済を目指し、補助的に循環・呼吸を助ける安全な新規循環呼吸補助法「腸換気法」の開発費を募るもの。実行者は同大武部研究室。

多くの研究者にとって、資金獲得は研究開発を行う上で重要な課題の一つ。同研究室でもこれまでさまざまな資金獲得努力を行っており、2020、2021年度のAMED公募事業に採択され、予算配分を得ることとなった。

しかし、前臨床試験を含めて、さらなる腸換気法の研究を進めるには数億円の予算を要するにも関わらず、来年度から十分な予算が確保されていない。

READYFORと業務提携を結んだ大学は、東京医科歯科大が33校目。


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