2021年10月1日 【北里大】神奈川県住宅供給公社などと協定 高齢者が住みやすい地域形成に貢献

 

北里大学と神奈川県住宅供給公社、一般財団法人シニアライフ振興財団は、公社が経営する団地の入居者と周辺地域住民の健康寿命延伸に向けた取組や研究を推進し、高齢者が住みやすい活力のある地域社会の形成に貢献することを目的とした連携・協力に関する協定を10月1日に締結した。

相武台団地(相模原市南区)では、公社での団地再生のモデルとして、高齢者・子育て複合拠点「コンチェラート相武台」(サービス付き高齢者向け住宅、居宅介護支援事業所、訪問介護事業所、訪問看護事業所、通所介護事業所、子育て支援施設)を整備。さらに、同団地の整備を皮切りに、シャッター街化が進行する商店街の活性化プロジェクト「グリーンラウンジ・プロジェクト」(平成27年~)、健康まちづくりに向けた多世代交流拠点「ユソーレ相武台」(同31年)の整備等を行ってきた。

これらの取組により、子どもから高齢者までが安心して住める街の醸成に、一定の成果が見え始めている。

しかし、団地・近隣の集合住宅はエレベーターがなく、高齢者にとっては階段の上り下りが辛く、日常生活で高齢者が引きこもりがちになるなど、フレイル状態が進行し、要介護状態に陥ることが懸念されている。

このような背景から、〝いつまでも住み慣れた地域で健康的に住み続けられる〟環境を整えることを目的に、北里大が有するリハビリテーション、予防医学、ヘルスプロモーションなどの専門的知見を活用。団地内の商店街にある多世代交流拠点「ユソーレ相武台」を中心に、フレイル対策、サルコペニア対策、軽度認知機能障害(MCI)対策に関する住民サービスの充実を目指すことになった。

今後は①フレイル、サルコペニア、軽度認知機能障害に対する健康講座を開催するとともに、

②団地・地域住民を対象とした、フレイル、サルコペニア、認知機能に関する測定会を開催する。また、③ユソーレ相武台の生活支援型デイサービスにおける運動プログラムを監修・提供し、④大学の学生が教育の一環として各種取組みに関わり、地域リハビリテーションやヘルスプロモーションなどについて実践の現場で学ぶとともに、団地・地域住民との多世代交流を図ることも視野に入れている。


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