負担軽減へ「スリム化」図る
大学入試センターは、4年後の2025年1月に実施予定の令和7年度大学入学共通テストの出題教科・科目案を公表した。平成30年に告示された高校学習指導要領に対応。現在30科目にまで増えている出題科目の数や組み合わせなどについて、受験生や大学・高校関係者の負担を軽減するため、〝必要なスリム化〟を図った。国語、地理歴史、公民、数学、理科、外国語、情報の7教科を出題対象とし、各教科の必履修科目と選択科目のなかから出題する。「情報」が試験科目として新たに加わることとなる。再編案は、今後文部科学省での結論を得て、高校や大学関係者らの協議を経て決定する。
地歴は6科目から2科目を選択
このうち地理歴史は、「地理総合、地理探求」「歴史総合、日本史探究」「同、世界史探究」「公共、倫理」など6科目から最大2科目を選択。外国語の出題科目は「英語」「ドイツ語」「フランス語」「中国語」「韓国語」の5科目。『英語』の試験形態は、引き続き問題冊子、マークシート式解答用紙及びICプレーヤーを使用して実施する方式を採用。ICプレーヤーを使用して実施する試験は『英語』のみとし、別の試験時間帯で実施する。
出題科目は『情報』の1科目とする。
新たに入試に加わる『情報』に関しては、新学習指導要領では「情報Ⅰ」「同Ⅱ」の2教科が設定されているが、共通テストでは「情報Ⅰ」の内容を出題範囲とする。
「簿記・会計」と「情報関係基礎」に出題しない方針。「簿記・会計」と「情報関係基礎」は、現行の大学入学共通テストでは「数学Ⅱ」と「数学Ⅱ・数学B」を含む4科目のうちから1科目を選択することとされている。今回、数学のグループで、大学・学部によっては数学に関するより広範な素養が求められることから、「数学Ⅱ、数学B、数学C」を出題することとし、「数学Ⅱ」「簿記・会計」「情報関係基礎」は出題しない。