業界最大手のSOMPOケアが子ども食堂の運営に本格的に乗り出す。17日、自社の介護付きホームやグループホームなど居住系サービスの施設で今月から展開すると発表した。
まずは全国の82施設で始め、取り組みを一気に拡大していく。来年1月までには、約450ある全ての居住系サービスの施設で子ども食堂を運営する方針だ。
子どもを取り巻く社会課題の解決に貢献しつつ、世代を超えた地域ぐるみの交流機会を生み出すことが目的。入居者が楽しみや生きがいを持って過ごせるきっかけを作ったり、職員の働きがいの向上につなげたりする狙いもある。SOMPOケアは、「子ども達にも介護職の仕事を知ってもらい、憧れを醸成することにもチャレンジしていく」と意欲をみせている。
今後、各施設で月1回ほどのペースで子ども食堂を開催していく。料金は無料で、同伴の保護者のみ300円/人とした。1回の開催につき子ども10名までを想定。個々の施設で提供している食事メニューの中から、例えばビーフカレーや生姜焼きなど、子どもにも人気のあるものを提供していくという。
SOMPOケアのプロジェクトリーダーの小西ゆかりさんは、「これまでのトライアルではまず、職員の子どもに、職場で働く親の姿を見てもらう、という形でスモールスタートした。そして徐々に、子ども達とご利用者さまが関わる時間を作る工夫をした」と説明。「子ども食堂の実施は大きなチャレンジ。地域それぞれの特性を活かしながら、SOMPOケアらしい多世代交流拠点を地域の皆さまと一緒に作っていきたい」としている。