新卒入社から半年間は仕事ではなく研修に専念 − 。介護付きホームなどを展開する大手のSOMPOケア株式会社は4日、そうした制度を来年度の新入社員から導入すると発表した。
人材の獲得競争を勝ち抜く施策の一環。質の高いサービスの提供につなげる狙いもある。
SOMPOケアは今年度、約200人の大卒新入社員を採用した。このうち介護や福祉を専門的に学んでいたのは約3割。残りの約7割は一般学部の卒業生だった。介護という仕事への不安や緊張を感じる人も少なくないため、「新卒6ヵ月研修」で丁寧なサポートを集中的に行うことに決めた。
研修では介護のスキルはもちろん、ケアマネジメントに関する専門知識や一般教養なども学ばせる。配属された事業所だけでなく、会社全体を俯瞰して見ることができる力も身に付けてもらいたいという。会社への愛着を強めて人材定着に結びつけることも目指す。
入社直後の4月は全日研修のみ。5月から9月にかけては、介護付きホームや在宅サービスなど各現場での研修も組み合わせる。本配属は10月から。
SOMPOケアはこのほか、就職を考えている学生が会社とネットでコミュニケーションをとれる「ウェブ対話」も導入する。就職への疑問の解決、不安の払しょくなどに役立て、最適なマッチングにつなげていくとしている。