介護ソフトなどを展開するNDソフトウェアは9日、ケアプランの作成を支援するAIを開発しているシーディーアイと資本業務提携したと発表した。
主力の「ほのぼのシリーズ」にシーディーアイのAIを組み込む。ケアマネジャーの業務をサポートする機能の充実を図る狙い。
「全国津々浦々に所在する事業所様にAIを活用したシステムをお届けする。業界全体にとってAIをより身近で使いやすいものとする」としている。実際にAIを搭載する時期には言及していない。
NDソフトウェアの「ほのぼのシリーズ」を導入しているのは、全国で約4万2000社。介護・福祉業界でトップクラスのシェアを誇る。
シーディーアイは2017年の創業。セントケア・ホールディングやツクイなどが共同で出資するベンチャーだ。昨年10月、国内で初めて「ケアプランAI」のサービスをローンチした。今回の発表によると、今年10月の時点で1000人強のケアマネがこのサービスを使っているという。
シーディーアイのAIは、自立支援・重度化防止の視点を重視して設計された点が大きな特徴。利用者の状態をブラウザで入力すると、望ましいサービスの種類、頻度、組み合わせなどを3パターン示す機能を持つ。ケアマネはそれをベースとして、利用者の思いや家族のニーズ、経済状況など様々な要素を加味して最適なプランを練り上げていく。
NDソフトウェアは今回の提携にあたり、「自立支援型のケアマネジメントの普及・促進を図る」と説明。利用者の増加でAIの学習・進化を加速させたい考えも示した。