2020年12月16日 JNCと農工大が共同開発 新型コロナの迅速・高感度検出技術

わが国化学産業界のパイニアとして知られるJNC株式会社(本社:東京都千代田区、山田敬三・代表取締役社長)と国立大学法人東京農工大学(本部:東京都府中市、千葉一裕学長)大学院工学研究院池袋一典教授は、共同開発した迅速―高感度免疫診断技術「アプティア(AptIa)法」を用いて新型コロナウイルス(S抗原タンパク質)の迅速―高感度検出に成功した。

新開発の迅速―高感度免疫診断技術のアプティア法では、JNCの特許技術である熱応答性磁性ナノ粒子「サーマ・マックス」(Therma―Max)と東京農工大の池袋教授が開発した抗原認識試薬「DNAアプタマー」を検体と混ぜ合わせることで、抗体利用時の二分の一から十分の一程度という安価で、ELISA法という従来の検査法に比べ二分の一から三分の一程度の短時間、かつELISA法の1~10倍程度の高感度で抗原を検出することが可能になったという。

 

安価で短時間、高感度の抗原検出法を開発

従来の抗原検査キットでは抗原認識試薬が2種類必要だったが、アプティア法では1種類のDNAアプタマーで抗原を検出できるという特徴がある。さらに、インフルエンザウイルスに結合するDNAアプタマーを併用することで、新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスの同時検出が可能となる。計測には濁度系を用いるため、モバイル化も可能。

DNAアプタマーはモノクローナル抗体と異なり、迅速な分子設計と人工合成が可能であるため、変異を繰り返す新型コロナウイルスへの対応(診断)も見込まれる。

また、アプティア法とJNCの特許技術であるペーパークロマト法を組み合わせることで、唾液を用いた新型コロナウイルスの目視判定によって実施する簡易抗原検査キットへの応用も期待される。

アプティア法はこうした期待と可能性を持つ技術といえる。今後は実用化に向けて診断薬メーカーをはじめとする共同研究先を広く募集し、商品化を目指していく。

新型コロナウイルスの簡易検査を巡っては、多岐にわたる業種やアカデミアから数多くの新技術開発が発表されており、磁性ナノ粒子を用いた簡易検査法では、すでに日本大学からSATIC法という新たな診断法が発表されている。

今回のアプティア法で用いるサーマ・マックスはJNCと神戸大学による産学連携の研究成果から製品化されたもの。


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