2020年4月7日 DeNA、AIで介護送迎の事故削減目指す ツクイの車両3000台に導入へ

DeNAとリサーチアンドソリューションは25日、人工知能(AI)を使って交通事故の削減を支援するサービス「車録 Pro(シャーロックプロ)」を、介護事業向けに改良したと発表した。

ツクイとその子会社で車両リースを営むツクイキャピタルが、介護事業を安全に運営するための注意点を分析。送迎時のブレーキのかけ方など独自のポイントを加味した。ツクイがデイサービスで使用する送迎車、約3000台に順次導入していくという。

「車録Pro」は、DeNAが開発したAI付きドライブレコーダーでドライバーの特性や危険運転などを検知し、日常の運転に潜むリスクを見える化するシステム。

他の車両や歩行者、ドライバーの顔の向き、目が開いているかなどをカメラが認識し、例えば車間距離の不足やわき見運転がないか判定する。内蔵された加速度センサーやGPSなどを使い、急ブレーキや急ハンドル、一時不停止、スピード違反といった危険も検出する。

こうしたデータはフィードバックに役立てられていく。日々のレポートが作られ、ドライバーごとに安全性などを評価した個人スコアもつけられる。それをドライバー本人や管理者と共有。「走行→分析→指導→改善」というマネジメントサイクルが実現する環境を作り出す。

DeNAの担当者は、「企業の営業車やトラックではこれまで、『車録Pro』の導入によって交通事故を約50%削減することに成功してきた。デイサービスの送迎車でも同じ水準を目指したい」と話している。

今後、ツクイの車両でシステムを運用することで得られる様々なデータを用いて、介護事業の安全運転教育ツールや安全運転適性基準を構築したい考え。送迎車の交通マナーの向上や交通事故の削減に貢献していきたいとしている。


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