6月1日時点の大学学部生の就職内定率は、79.6%で、6月選考解禁となった2017年卒以降最も高くなったことが、(株)リクルートの調査(6月1日現在)で明らかとなった。内定率を地域別でみると、「関東」「中部」「近畿」が8割を超えているが、「その他地域」は69.7%と差がみられた。
内定取得先企業の業種は、「情報通信業」が29.5%と最も高く、前年からの増加幅が最も大きかったものは食品、化学、医薬品などの「製造業(機械以外)」で、16.4%。全体の就職活動実施率は45.6%で、内定取得者では34.2%と、内定取得後も活動を継続している学生が3割を超える。内定取得者のうち2社以上内定を保有している割合は20.7%だった。こうした現状を踏まえてリクルートでは、今後、内定辞退が増えることが予想されるとしている。
5月末までの就職活動の実施状況としては、「エントリーシートなどの書類を提出した」と「適性検査や筆記試験を受けた」「就職に関する情報を収集した」が8割超え。「面接など対面での選考を受けた」(75.9%)、「Web上での面接を受けた」(75.4%)、「自己分析をした」(67.8%)、「インターンシップに参加した」(65.7%)なども多くの学生が行った就職活動としてあげられる。
さらに、各就職活動が月別の実施率をみると、合同説明会・セミナーは、2月中の参加率が最も多く36.2%で、3月中は26.0%、1月中は23.7%。4月以降は4月中が8.2%、5月中が4.1%、6月中(予定)は5.9%で、多くの学生が1月から3月の間で説明会・セミナーに参加し終えていることが判明した。
エントリーシートなどの書類を提出したのは、3月中が最多で69.8%。さらに、2月中が53.3%、4月中が52.0%、1月中が51.1%である一方、5月中は30.5%、6月中(予定)42.2%。書類の提出は5月に減少したものの、選考解禁となる6月に入って再び増えた。
最終面接を含む面接を受けた月としては、最も多かったのは6月中(予定)で、72.6%。一方で、1月、2月中の面接実施率が今春卒業生と比べて4.5ポイント、7.2ポイントアップ。4月中と5月中がマイナス1.2ポイント、0.7ポイント、さらに6月中(予定)に至っては4.0ポイントも減少するなど、企業側が優秀な人材を他よりも早く獲得したいとがみられることも浮き彫りとなった。
大学院生を含む大学生の内定取得企業として最も多かった業種は、「情報・通信業」で29.5%。「サービス業」や「製造業(機械以外)」「機械器具製造業」なども上位を占めたが、機械以外の製造業は前年比5.8ポイントアップと、伸びが目立った。
内定取得企業数は1社が38.9%であるのに対し、2社以上の内定をゲットした学生も61.1%いた。6月1日時点での就職活動実施率は45.6%。内定を受けても就職活動を行っている学生は34.2%にのぼった。