総務省統計局は、5月5日の「こどもの日」にちなんで、平成29年4月1日現在のこどもの数(15歳未満人口)を推計した。それによると、全国のこどもの数は、前年より17万人少ない1571万人で、昭和57年から36年連続で減少するとともに過去最低を更新した。
「人口推計」では、国勢調査による人口を基礎に、その後の人口の動向を他の人口関連資料から得て、毎月1日現在の人口とより詳細な毎年10月1日現在の人口を算出している。
29年4月1日現在のこどもの人口を男女別にみると、男子が前年と比べて9万人少ない805万人、女子が8万人少ない767万人となり、男子が女子より38万人多かった。また、女子100人に対する男子の数(人口性比)は105.5となっている。
年齢3歳階級別にみたこどもの数では、12~14歳が335万人(総人口に占める割合2.6%)、9~11歳が321万人(同2.5%)、6~8歳が317万人(同2.5%)、3~5歳が304万人(同2.4%)、0~2歳が294万人(同2.3%)であった。
これを中学生の年代(12~14歳)、小学生の年代(6~11歳)、未就学の乳幼児(0~5歳)の三つの区分でみると、それぞれ335万人(総人口に占める割合2.6%)、638万人(同5.0%)、598万人(同4.7%)となった。
こどもの割合は12.4%に低下
こどもの割合(総人口に占めるこどもの割合)は、昭和25年には総人口の3分の1を超えていたが、第1次ベビーブーム期(22年~24年)の後、出生児数の減少を反映して低下を続け、40年には総人口の約4分の1となった。
その後、昭和40年代後半には第2次ベビーブーム期(46年~49年)の出生児数の増加によってわずかに上昇したものの、50年から再び低下を続け、平成9年には65歳以上人口の割合(15.7%)を下回って15.3%となり、29年は12.4%(前年比0.1ポイント低下)と過去最低となっている。
また、こどもの割合は、昭和50年から43年連続で低下している。
こどもの割合を諸外国と比べてみると、推計時点(年次)に相違はあるものの、我が国が最も低くなっている。
都道府県別のこどもの数と割合
都道府県別の平成28年10月1日時点でのこどもの数をみると、前年に比べて増加しているのは東京都(1万2千人増)のみであった。
また、こどもの数が100万人を超えるのは東京都(153万5千人)、神奈川県(113万5千人)、愛知県(101万8千人)、大阪府(108万3千人)の4都府県であった。
こどもの割合については、沖縄県が17.2%で最も高く、次いで滋賀県が14.3%、佐賀県が13.8%などとなった。
その一方で、秋田県が10.3%で最も低く、次いで北海道と青森県が11.2%などとなっている。