農林水産省では、地域固有の多様な食文化を保護・継承していくため、都道府県別に30品目程度の郷土料理を掲載し、各郷土料理の解説やレシピなどを一元的に「うちの郷土料理~次世代に伝えたい大切な味~」としてデータベース化し、情報発信を行っている。今回、20都府県579品が追加掲載されたが、これにより掲載品目数は1365となり、全47都道府県の郷土料理が勢ぞろいした。
「和食;日本人の伝統的な食文化」は、来年(2023年)でユネスコ無形文化遺産に登録されて10周年を迎える。こうした中、食の多様化や家庭環境の変化等を背景に、地域固有の多様な食文化を受け継ぎ伝えることが難しくなってきており、伝え方の工夫がこれまで以上に重要となってきている。
農林水産省では、全国各地の郷土料理を次世代に継承していくことを目的として、令和元年(2019)度からWebサイト「うちの郷土料理~次世代に伝えたい大切な味~」を公開している。
点在している全国各地の郷土料理をデータベース化し、豊富な情報量と解説が魅力のこのサイトは、公開情報が広く教育現場で活用されるのみならず、テレビ番組・新聞・雑誌・Webメディアなどでの掲載や紹介も多く、注目度の高いものとなっている。
今回、全都道府県の郷土料理掲載に向けて、岩手県、秋田県、福島県、栃木県、群馬県、埼玉県、東京都、神奈川県、富山県、岐阜県、静岡県、大阪府、兵庫県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、佐賀県、長崎県、沖縄県の579品目の情報が追加された。
また、郷土料理の情報に加え、「AREA STORIES(エリアストーリーズ)」として、地域の風土や食文化に関する情報について動画を交えて掲載している。
郷土料理を「知る」、「作る」、「活用する」
「うちの郷土料理」では、郷土料理の伝承地域や使用食材、歴史・由来・関連行事、食習の機会や時季、保存・継承の取組などを「知る」ことができる。
また、郷土料理のレシピを掲載しており、このうち一部(161品目)は調理動画も参考に「作る」ことができる。
さらに、郷土料理の画像をダウンロードして「活用する」ことができる。