厚生労働省は12日、2015年の「国民生活基礎調査」の結果を公表した。
それによると、65歳以上が暮らす「高齢者世帯」は1271万4000世帯にのぼり、前年(1221万4000世帯)から50万世帯増加。全世帯に占める割合は25.2%となり、初めて4分の1を超えている。
調査は昨年の6月から7月にかけて実施されたもの。世帯の状況を把握する「世帯票」で4万6634世帯、所得の動向を把握する「所得票」で6706世帯から回答を得たという。
「高齢者世帯」のうち、「単独世帯」は49.1%の624万3000世帯。前年の595万9000世帯から28万4000世帯増えた。調査が始まった1986年は128万1000世帯で、およそ30年で4.87倍に膨らんだことになる。高齢者の「単独世帯」の内訳は、男性が31.3%、女性が68.7%。75歳以上のところは、男性が43.8%、女性が61.8%となっている。
■ 「生活が苦しい」子育て世帯でより多く
1世帯あたりの所得(2014年の1年間)は、全世帯の平均で541万9000円だった。前年の528万9000円から13万円上がっている。「高齢者世帯」の平均は、前年の300万5000円より3万2000円低い297万3000円。「児童のいる世帯」の平均は712万9000円で、前年の696万3000円より16万6000円高かった。
生活についての意識を尋ねたところ、全体では「大変苦しい」が27.4%、「やや苦しい」が32.9%となっており、これを足すと60.3%にのぼる。「普通」は35.9%で、「ゆとりがある」は3.7%にとどまった。
「高齢者世帯」をみると、「大変苦しい」が26.4%、「やや苦しい」が31.6%で、合わせて58.0%。「児童のいる世帯」は、「苦しい」としたところが63.6%とより多い。「大変苦しい」が30.0%、「やや苦しい」が33.6%だった。
国民生活基礎調査をもとに作成