2017年4月11日 静岡県立など4大学が共同展示 文科省ミュージアム「情報ひろば」で7月まで

文部科学省では、東京・霞が関の同省3階ミュージアム「情報ひろば」において、4月3日から静岡県立大学、秋田県立大学、東京海洋大学、近畿大学の協力を得て、共同企画展示を開催している。

7月24日までの約4か月にわたって展示するもので、展示テーマは、静岡県立大が「子どもと医療をつなぐためのツール開発〈ホスピタル・プレイ〉」と「脱水症状を推察する新しい紙おむつの開発(脱水による突然死から救命できる可能性を探る!!)」、秋田県立大が「栽培環境制御による機能性野菜の栽培法の開発に関する研究と実用化までの道筋」、東京海洋大が「最新鋭練習船による教育・研究~練習船神鷹丸Ⅳ世~」、近畿大が「近畿大が挑む、全国的〝地方創生〟」。

 

静岡県立大

ホスピタル・プレイは、病児や障がい児が医療プロセスにおいて感じる恐怖や不安などを〝遊び〟の力を用いて軽減する専門職。静岡県立大では、全国初のホスピタル・プレイ・スペシャリスト育成事業に着手し、遊びを使って病児らを支援する教育・研究活動を行っている。展示ではメディカルかるたなど、遊びをベースにした子どもの顔がみえる特色あるツールを紹介している。

また、紙おむつの開発は日本毛織株式会社と共同で取り組んでいるもので、「少しでも早く脱水症状を推察することで、より多くの人の手助けになるような商品として提供していきたい」というコンセプトのもとに開発しているサンプルなどを紹介している。

 

秋田県立大

植物工場は、安定供給や高い安全性、高い生産性などの点が注目される一方で、運営にかかるランニングコストが問題となっており、植物工場でしか栽培できない高機能性を持つ作物生産が求められている。

秋田県立大では、栽培環境制御による高機能性野菜の栽培方法を研究している。今回の展示では、注目を集めている・腎臓病透析患者のための「低カリウム含量野菜」・骨折関節疾患予防のための「高カルシウム、高マグネシウム含量野菜」・鉄欠乏性貧血予防、改善のための「鉄含量野菜」・亜鉛欠乏患者のための「亜鉛高含量野菜」の栽培方法を映像やパネルで紹介している。

 

東京海洋大

昨年3月末に竣工した東京海洋大の神鷹丸Ⅳ世は、水産、海洋県境、海洋資源、海洋生物及び船舶の運航に関する教育、研究を行うことを目的とした練習船。日本周辺から太平洋赤道海域までを主たる行動海域とし、トロール、イカ釣り、マグロ延縄実習を行い、調査研究にも従事する。学部生を対象に乗船漁業実習を行い、海技士資格取得の教育を行う。

次世代の水産・海洋科学を担う学生に、最新の知識や技術を習得させ高度な技術者を養成するために不可欠な養成教育施設。2次元地震波探査装置による海底下構造探査、自律型水中ロボットの運用や音響装置による海底の精密調査を行うこともできる。

展示では、神鷹丸Ⅳ世を中心とした実習教育と研究活動、低環境負荷次世代水上交通システム「らいちょうN」、「燃料電池船の開発」、「長距離Wi‐Fi 通信を用いた遠隔操船システムの開発」などを実物模型や映像、パネルで紹介している。

 

近畿大

6つのキャンパスに14学48学科を擁する近畿大は、「実学教育」を建学の精神としており、全国に広がるネットワークを生かし、地域の活性化と雇用促進でも地方創生に貢献している。同大では、今回の企画展示について「本学の地方創生活動を広く周知することで、学内外で新たな地方創生活動が生まれることを期待する」と意気込みを示している。


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