2024年3月6日 連携を更に強化 環境省とWBCSDがGCPに関する協力で合意

環境省とWBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)は1日、第6回国連環境総会(ケニア共和国・ナイロビ)の開催中、GCP(グローバル環境プロトコル)の開発で協力していくことで合意し、協力文書に署名した。今後、WBCSDが主導するGCPの開発に向けた協力の強化が見込まれる。また、2023年7月のG7広島サミットで承認されたCEREP(循環経済及び資源効率性原則)の実施に向けたGCPとの相互補完など連携を更に強化していく。

COP28(2023年12月)において、環境省、EBCSDと世界経済フォーラムが「CEREP及びGCPを通じた循環行動の強化」に関するサイドイベントを共催し、循環経済への移行促進に向け、バリューチェーン全体における循環性の可視化、資金動員等の課題克服、CEREPと企業のアカウンタビリティ・ツールとしてのGCPとの相互補完関係などについて議論し、両者間の連携強化の重要性を確認した。

グローバル環境プロトコルは、2022年のストックホルム+50で提言され、WBCSD及びワンプラネットネットワーク(UNEP)がリードするイニシアチブ。グローバル環境プロトコルは、政策及びアカウンタビリティのギャップを埋めることを通じて循環ビジネスモデルの開発と適用をグローバルな規模で加速化することを目的としている。調和された循環性方法論を通じた標準的な循環性に関する企業パフォーマンス・アカウンタビリティシステム(CPAS)、企業レベルでの循環性評価のための指標や科学に基づく循環性目標を提供し、また、政府に対し、循環ビジネスにインセンティブを付与するための政策や規制を実施するための政策的な枠組みを開発することとしている。

会談には、環境省から松澤地球環境審議官が、WBCSDからドミニク・ウォーレイ・エグゼクティブバイスプレジデントが出席。松澤地球環境審議官からは、民間企業がG7 CEREPを実現していく上で政府が担う重要な役割を強調しつつ、CEREPとGCPの相互補完を進め、循環性に関する企業パフォーマンス・アカウンタビリティシステム(CPAS)を通じたESG投資の促進、環境省からの政策的・技術的なインプット、CEREPや循環ビジネスの実施を通じたネットゼロ・ネイチャーポジティブ経済の実現に対する期待などについて述べた。WBCSDのドミニク・ウォーレイ・エグゼクティブバイスプレジデントからは、CEREPの採択を含む日本のリーダーシップに対する感謝、WBCSD参加企業における情報開示や共通ルールの策定等GCPを通じた促進、WBCSD日本企業との連携、環境省との連携強化の感謝と期待などについて発言があった。

今後、CPASを含むGCPの開発、試行やフィードバックに参加する日本企業の動員、環境省の関連委員会への参画、国際的なイベントの共催、CEREPとGCP間の相乗効果と補完的役割の強化及び両イニシアチブの推進などについて協力を進める。


株式会社官庁通信社
〒101-0041 東京都千代田区神田須田町2-13-14
--総務部--TEL 03-3251-5751 FAX 03-3251-5753
--編集部--TEL 03-3251-5755 FAX 03-3251-5754

Copyright 株式会社官庁通信社 All Rights Reserved.