2022年9月1日 若者の1割が寄附を経験 ウクライナ情勢で日本財団が意識・行動調査

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻開始から半年以上が経過し、ウクライナ国民が戦争の影響で生活に苦しむとともに、欧州に比べると少ないが、日本国内にも一定数の同国民が避難のために来日している。日本財団が17歳から19歳を対象に行った意識・行動調査によると、若者の1割がウクライナ情勢に関連する寄附を行った経験があると回答。ボランティアや避難者との交流も5~6%が実施したことがあると答えた。

 

情報収集はテレビが最多の67%

ウクライナ情勢に関する情報収集は2割超、寄附は1割超が実施しており、ボランティアや日本国内への避難者との交流も5~6%が実施したことがあると回答した。情報収集、寄附、避難者との交流いずれも、5割以上が「実施していないが、興味はある」と答えている。

この場合の「寄附」とは、支援団体や企業などの金銭の寄附をはじめ、クラウドファンディングを通じた寄附、現地の人々への直接的な金銭の寄附から、チャリティー商品の購入までをさまざまなケースを含んでいる。

ウクライナ情勢に関する情報収集、寄附、ボランティア、日本国内への避難者との交流の現状を男女別にみると、いずれも男性の方が女性よりも興味を持ち、行動している人の割合が多い傾向がある。女性は興味を持っている人が男性よりも多いが、行動に至っていない人が多いというトレンドがみられるという。

また、調査では、情報収集に関する意欲・行動のありようを調べた。ウクライナ情勢に関する情報収集を行っている人のうち、半数近くが週2~3回以上の頻度で情報を集めている。特に男性の情報収集頻度が高い傾向がみられる。

男女ともに、ウクライナ情勢に関する情報収集の手段として、最もよく利用されているのはテレビで、67.2%が回答した。以下、ツイッター(49.3%)、ニュースサイト(45.3%)、インターネット検索(43.8%)が続く。

このほか、33.3%がユーチューブ、25.9%がLINEニュース、14.6%がインスタグラムと回答。新聞は21.4%で、若者の新聞離れが、ウクライナ情勢への情報収集という観点からも浮き彫りとなった。

さらに、ウクライナ情勢に関連して寄附を行った回数に関しても聞いた。寄附を行ったことがあるとの回答者のうち。男女いずれも複数回の寄附を行った人が半数以上を占めている。男性では10回以上の寄附を実施した人も1割以上存在する。

寄附の合計金額としては、約8割が1000円以下とした。1万円以上寄附したのは4.1%、「5001円~1万円」は1.7%、「3001円~5000円」は5.0%だった。

 

ボランティア、約1割が「10回以上経験」

ウクライナ情勢に関連して行ったボランティアの回数に関しても調査した。ボランティアを実施したことがある人のうち、約3割は複数回実施。10回以上または継続的にボランティアをしている人も約1割程度存在する。

ボランティアの内容については、ウクライナ隣国での支援活動や、募金を呼び掛ける活動に従事したと回答した人がそれぞれ3割程度という結果となった。

国内への避難民の生活支援やイベント運営、クラウドファンディング立ち上げ・運営といった取組を行っている回答もみられた。男女別では、男性は「ウクライナ隣国での支援活動」、女性は「募金を呼び掛ける活動」が最多となった。

日本国内に避難しているウクライナ人との交流では、「交流したことがある」とした人のうち4人に1人は複数回交流。男女とも同じ傾向となり、1割近くが6回以上や定期的な交流を行っていることが明らかとなった。


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