東京都練馬区は8日、総額で約14億5000万円となる今年度の6月補正予算案を区議会に上程した。
新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、介護、障害福祉、保育の現場を支え続けた職員を対象として、常勤換算で1人あたり2万円を支給する特別給付金を盛り込んだ。
必要な経費としておよそ4億8000万円を計上。今月後半には申請の受け付けを開始し、来月始めには支給までこぎつけたい考えだ。
練馬区の給付金は、緊急事態宣言の期間中もサービスを提供し続けた区内の介護、障害福祉、保育の事業所で働く職員に支払われる。介護分野は大半のサービスが対象となるが、福祉用具貸与や住宅改修、居宅療養管理指導などは外れる見通し。区の想定では、給付金を受け取る介護事業所は約1000ヵ所、介護職は約1万1200人にのぼるという。
具体的な支給方法としては、区への申請を行った事業者に給付金の原資を渡す形をとる。職場内での配分ルールを事業者が独自に決められる仕組み。例えばひとりひとりの金額を低くし、非常勤も含めた全ての職員に配ることも可能だ。
練馬区の担当者はこの給付金について、「緊急事態宣言の期間中、練馬区では介護施設、障害福祉施設、保育園などに対し、活動を自粛するのではなく、できるだけ運営を続けるようお願いした経緯がある。そうした働きを労うためのもの」と説明した。