ロコモに負けない社会をつくることを目指すロコモチャレンジ!推進協議会によると、電車やバスを利用して外出するのは困難、ベッドや寝床から立ち上がるのが困難などの状態が見られる父母について、「何かしなければと思っているがまだ具体的な行動はしていない」、「何もする気がない、あきらめている」に該当するとした回答が、父親の場合23.3%、母親の場合24.3%と、改善策に取り組めていない父母がそれぞれ全体の約2割を占めていることがわかった。
ロコモ(ロコモティブシンドローム)は、運動器の障害のために移動機能の低下がみられる状態。進行すると、介護が必要になるリスクが高まる。同協議会はロコモを医療・企業・行政の枠を超えて社会的に取り組むテーマとして啓発することを目的として公益社団法人日本整形外科学会が設立した任意団体。
今回の調査は、重症化したロコモを示す「ロコモ度3」の実態把握の一環としてインターネットによる調査を実施したもので、回答者から父母の状態を聞いた間接的な回答とはいえ、要支援・要介護のリスクが非常に高い状態でありながら、改善策に取り組めていない実態を可視化した。
今回の調査結果を受けて推進協議会は、今後も適度な運動やバランスの良い栄養摂取の推奨のほかにも、痛みを伴う場合や生活が困難のまま放置をしている場合には整形外科専門医の受診を勧めるなど、身体状況に応じて適切な対応策をとってもらえるようにロコモの予防啓発を進めていく方針。