厚生労働省は7月29日、2020年の「受療行動調査(確定数)の概況」をまとめた、それによると、病院を選んだ理由は、「医師の紹介」が入院(55.7%)、外来(39.2%)とも最も高い割合を示していた。次いで入院では「専門性が高い医療を提供している」が26.8%、外来では「交通の便がいい」が27.5%となっている。
調査は昨年の10月に実施。全国の一般病院を利用する患者を対象に行い、10万5648人(入院:4万667人、外来:6万4981人)から有効な回答を得た。患者の受診している病院は、特定機能病院が23.0%、500床以上の大病院が32.0%、100床~499床までの中病院が28.0%、20床~99床の小病院が8.4%、療養病床を有する病院が8.7%。
普段医療機関にかかるときに「情報を入手している人」は、入院が82.5%、外来が80.2%。情報の入手先については、入院・外来ともに「家族・友人・知人の口コミ」が最も高くなっている(入院:69.5%、外来:71.1%)。次いで、入院では「医療機関の相談窓口」が27.1%、外来は「医療機関が発信するインターネットの情報」が24.4%という順番だった。
病院に対する満足度をみると、全体では「病院に満足している」と答えた人が入院で69.4%、外来で64.7%に上った。逆に「不満」と答えた人は入院が4.5%、外来が3.8%だった。病院の種別ごとにみると、「満足している」と答えた人の割合は入院・外来とも特定機能病院が最も高い。項目別の満足度をみると「満足している」という回答の割合が高いのは、入院・外来ともに「医師による診療・治療内容」、「医師との対話」、「医師以外の病院スタッフの対応」などで、それぞれ入院では約7割、外来では約6割となっている。これに対し満足度が低かった回答は、入院が「食事の内容」で12.9%、外来が「診察までの待ち時間」で24.1%だった。