(一社)地域環境資源センターが実施した「平成28年度 田園自然再生活動 標語コンテスト」の入賞作品が決定した。最優秀賞については、千葉県茂原市の林 絋史さんの「ホタル舞い メダカは遊び 子がはしゃぐ 田園再生 自然再生」が地域環境資源センター理事長賞、栃木県大田原市の菊地 皐月さんの「未来の自然 守れるのは 今を生きる私たち」が田園自然再生活動協議会長賞を受賞した。また、特別賞である審査委員長賞には、岐阜県高山市の岩田 昌弘さんの「いいもんだ 川や田んぼに子ら躍る 自然あふれる豊かな農村」が選ばれた。表彰式は、5日に東京都渋谷区の東京ウィメンズプラザで行われた「田園自然再生活動の集い」の中で実施した。
農業・農村の持つ多面的機能を十分に発揮するためには、地域住民や土地改良区など、地域の多様な主体が参加した自然環境の保全・再生に向けた取り組みを積極的に推進していく必要がある。このため、(一社)地域環境資源センターでは、農村地域における自然環境の保全・再生活動を推進するため、「田園自然再生活動標語コンテスト」を実施している。
コンテストの目的と概要
このコンテストでは、作品を広く紹介することで、活動団体や関係者だけでなく、広く一般の人々に、農村における生物多様性の保全や自然と共生した農村づくりに対する関心や活動への参加意識を高め、地域の活性化につなげていくことを目的としている。
今回の標語コンテストは、「田園自然再生活動 ~それは自然と人の営みとの関わり~」をテーマに作品の募集が行われた。全国から420作品の応募があったが、その中から最優秀賞2点(地域環境資源センター理事長賞、田園自然再生活動協議会長賞)、特別賞(審査委員長賞)1点が選定された。
田園自然再生活動の集い
農村では、農業の営みを通じて田んぼや水路、ため池などに様々な生き物が育まれ、自然豊かな環境が作り上げられてきた。こうした農業・農村の持つ豊かな自然環境の保全・再生を図るため、地域一体となった「田園自然再生活動」が全国各地で活発に行われている。こうした活動で育まれてきた自然、文化、地域社会がより良いものになるようにするには、改めて体制を確立し、着実に活動していく必要がある。このため、(一社)地域環境資源センターと田園自然再生活動協議会は、関係者が一堂に会し、相互に情報交換や意識啓発を図り、活動の継続、充実や拡大を図るため、12月5日に「田園自然再生活動の集い~それは自然と人の営みとの関わり~」を開催した。
講演や事例発表、ディスカッション
当日は、東京都渋谷区の東京ウィメンズプラザを会場に、田園自然再生活動標語コンテストの表彰式や、JT生命誌研究館館長の中村 桂子氏と岡山大学副学長の沖 陽子氏の講演が行われる。また、事例発表として、山形県の元泉地区農地・水・環境保全組織、岐阜県の野尻花の里済美隊、栃木県の栃木県立那須拓陽高等学校が取り組みを紹介する。
さらに、事例発表の代表者と講演者によるパネルディスカッションが行われる。コーディネーターは、福井県立大学学長の進士五十八氏が務める。