2016年10月4日 現行制度下で初の認定取消し 内閣府、今年の公益法人の概況等を公表

内閣府はこのほど、平成27年「公益法人の概況及び公益認定等委員会の活動報告」を公表した。全国的に特例民法法人から公益法人への移行がほぼ完了しており、昨年12月1日現在で公益法人数は前年より約100法人増の約9400法人となった。また、昨年度に一般法人から新たに公益認定を受けた法人は内閣府認定法人が44法人、都道府県認定法人が41法人であった一方、公益法人の解散は6法人、公益認定の取消しは2法人、合併は11法人であり、現行制度下で初となる認定法第46条第1項に基づく公益認定の取消しの勧告を内閣府(内閣総理大臣)に対して行った。

公益法人数を認定行政庁別にみると、内閣府が2372法人で全体の25.2%、都道府県が7025法人で74.8%となり、都道府県認定法人が全体の約4分の3を占めている。また、社団・財団別では、社団が4126法人で43.9%、財団が5271法人で56.1%となっている。

社員・役職員等についてみると、社員(公益社団法人)は、内閣府認定法人で87万7798人、都道府県認定法人では261万6924人であり、合計では349万4722人となった。

評議員(公益財団法人)は、内閣府認定法人が1万8306人、都道府県認定法人が3万7923人であり、合計では5万6229人であった。

理事をみると、内閣府認定法人では、社団が1万4856人、財団が1万5693人で、合計では3万549人となっている。都道府県認定法人では、社団が6万7063人、財団が3万4490人で、合計では10万1553人であった。

監事では、内閣府認定法人が4844人、都道府県認定法人が1万4828人となり、合計で1万9672人となった。

公益目的事業の事業目的別(23事業)にみた法人数は、多い順に「地域社会発展」が3316法人、「児童等健全育成」が1924法人、「高齢者福祉」が1699法人となっている。

公益目的事業の事業類型別(18類型)の法人数は、多い順に「講座、セミナー育成」が6458法人、「調査、資料収集」が3444法人、「相談、助言」が3172法人であった。

公益目的事業費用額については、内閣府認定法人で1兆7154億2200万円、都道府県認定法人で3兆5793億5800万円となり、合計では5兆2947億7900万円となった。

費用規模別に法人数をみると、「1000万円以上5000万円未満」が2595法人、「1億円以上5億円未満」が2674法人と多い。

公益認定等委員会の活動報告では、昨年度の申請件数について、公益認定で内閣府認定法人が60件、都道府県認定法人が39件であった。

また、答申件数は、公益認定で内閣府認定法人が44件、都道府県が38件で、移行認定は内閣府認定法人が3件、都道府県認定法人が2件となった。

立入検査の実施件数は、合計で3026件であり、このうち内閣府認定法人で764件、都道府県認定法人では2262件であった。

報告徴収の件数は、合計で115件となり、このうち内閣府認定法人が24件、都道府県認定法人が91件となった。

行政庁に対する勧告件数は、勧告が2件、公益認定の取消しが3件であった。また、現行制度下で初となる認定法第46条第1項に基づく2件の公益認定の取消しの勧告を内閣府(内閣総理大臣)に対して行った。


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