2021年11月15日 熱中症対策に貢献する資材情報の募集 情報を事業者等へ周知し死亡事故を低減

農林水産省では、現在、農林水産業の現場において活用可能な熱中症対策資材に関する情報を民間事業者等から広く募集している。

農林水産業の現場では、他産業に比べ、就業人口あたりの死傷事故の発生割合が高い状況にあり、その中でも、特に夏場の外作業やビニールハウス内の作業における熱中症による事故が一定の割合を占めている。令和元年には、熱中症による死亡事故が29件発生しており、これは農作業における死亡事故全体の約1割を占めている状況にある。

一方、ファン付きウェアをはじめとする熱中症対策資材の開発・販売が近年盛んに行われており、農林水産業の現場においても、これらの資材の活用を推進し、熱中症による作業事故を低減していく必要がある。

このため、農林水産省では、農林水産業の現場においても活用可能な熱中症対策資材に関する情報をとりまとめ、事業者や事業者団体等へ周知し、熱中症による死亡事故を低減することを目的に熱中症対策資材に関する情報の募集を開始した。

募集対象資材は、ファン付きウェアや冷却ベストなどの服装・装備、断熱ボトルや冷却スプレーなどのグッズ、体調管理に資するウェアラブル端末などの機器等。また、応募資格は、募集対象とする資材を現時点で販売している、または令和4年4月現在で販売を予定している民間事業者としている。11月26日17時までメールにて募集を受け付けている。

応募された情報については、熱中症対策資材に関するカタログや普及啓発資料を作成し、公表資料として活用するとしている。

 

具体的な公募対象資材

A.環境計測・周知

【A‐1】WGBT値計測資材〔例:熱中症指数計〕
【A‐2】危険度周知資材〔例:デジタル標識、WGBT値周知アプリ〕
【A‐3】啓発資材〔例:横断幕・垂れ幕・旗、啓発用DVD、アプリ(熱中症関連情報を発信するもの)〕

B.環境管理

【B‐1】WGBT値軽減資材のうち日差しを遮るもの〔例:テント、日よけシェード(テント備品(テント防水スプレーや椅子、ウェイト等)など、直接WGBT値の軽減に資するものではないものを除く)〕
【B‐2】WGBT値軽減資材のうち、B‐1以外のもの(農林水産業の現場で活用可能なものに限る)〔例:車載用のミスト発生機、送風機〕

C.服装・装備

【C‐1】作業服、作業帽子〔例:ファン付きウェア、後付けファン〕
【C‐2】冷却ベスト〔例:水冷式・気化熱式・保冷剤式冷却ベスト〕
【C‐3】ヘルメット〔例:通気性向上ヘルメット〕
【C‐4】ヘルメット備品〔例:ヘルメットに装着するファン、インナー(気化熱式、保冷剤式)(汗取りパッドなど、冷却効果のない資材は除く)〕
【C‐5】ネッククーラー〔例:気化熱式・保冷剤式・電動式クーラー、ファン〕
【C‐6】冷感インナー(アームカバー等を含む)〔例:気化熱式インナー、吸湿・吸熱素材インナー〕

D.飲料品・氷保管資材

【D‐1】保冷容器〔例:断熱ボトル、ジャグタンク
【D‐2】製氷・冷却資材(農林水産業の現場で活用可能なものに限る)〔例:車載対応/ポータブル冷蔵庫・冷凍庫〕

E.体調管理・応急措置

【E‐1】冷却グッズ〔例:冷却スプレー、保冷剤〕
【E‐2】ウェアラブル端末〔例:管理者による遠隔管理を行うもの/現地にて警報表示を行うもの、リストバンド型/ヘルメット装着型〕
【E‐3】その他体調チェック資材〔例:体温計、体調チェックカード、アプリ(利用者の入力により症状判断を補佐するもの)〕

F.その他

【F‐1】A~Eに該当せず、かつ公募の目的に沿うと考えられる資材


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