環境省がまとめた特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)に基づく、令和4年度の家電リサイクル実績によると、全国の指定引取場所で引き取られた廃家電4品目は約1495万台であり、前年度の1526万台を下回ったものの、引き続き高い水準を維持していることがわかった。また、再商品化率は、エアコンで93%(法定基準80%)、ブラウン管式テレビで72%(同55%)、液晶・プラズマ式テレビで86%(同74%)、電気冷蔵庫・電機冷凍庫で80%(同70%)、電気洗濯機・衣類乾燥機で92%(同82%)と、法定基準を上回る再商品化率が引き続き達成された。
平成13年4月に施行された家電リサイクル法は、廃家電4品目(エアコン、テレビ(ブラウン管式及び液晶・プラズマ式)、電気冷蔵庫・電機冷凍庫、電気洗濯機・衣類乾燥機)について、消費者による適正排出、小売業者による消費者からの引取り、家電メーカー等による指定引取場所における引取り及び家電リサイクルプラントにおける再商品化等を推進している。
令和4年度に全国の指定引取場所で引き取られた廃家電4品目は約1495万台(前年比約2.0%減)であり、内訳を見ると、エアコンが約369万台(構成比約25%)、ブラウン管式テレビが約64万台(同約4%)、液晶・プラズマ式テレビが約309万台(同約21%)、電気冷蔵庫・電機冷凍庫が約352万台(同約24%)、電気洗濯機・衣類乾燥機が約401万台(同約27%)となった。
また、前年比でみるとエアコンが約4.4%増、ブラウン管式テレビが約18.6%減、液晶・プラズマ式テレビが約0.7%減、電気冷蔵庫・電機冷凍庫が約0.6%減、電気洗濯機・衣類乾燥機が約6.4%減となっている。
引き取られた廃家電4品目の再商品化等の状況についてみると、家電メーカー等の家電リサイクルプラントに搬入された廃家電4品目は、リサイクル処理によって鉄、銅、アルミニウム、ガラス、プラスチック等が有価物として回収され、全社において法定基準を上回る再商品化率が達成された。
全体では、エアコンで93%(法定基準80%)、ブラウン管式テレビで72%(同55%)、液晶・プラズマ式テレビで86%(同74%)、電気冷蔵庫・電機冷凍庫で80%(同70%)、電気洗濯機・衣類乾燥機で92%(同82%)と、法定基準を上回る再商品化率が引き続き達成された。
フロン類の再商品化実施状況についてみると、エアコンの冷媒フロン類は約2542トン、電気冷蔵庫・電機冷凍庫の冷媒フロン類は約132トン、電気洗濯機・衣類乾燥機の冷媒フロン類は約39トン、電気冷蔵庫・電機冷凍庫の断熱材に含まれるフロン類は約226トンが回収された。
家電メーカー等における再商品化等状況の公表について、これらの再商品化等の状況については、家電メーカー各社のウェブサイトでリサイクル実績等が公表される予定。
また、一般社団法人家電製品協会からも、我が国全体の家電リサイクル実績等を取りまとめた資料がホームページに公開されている。