高度な技術を駆使した次世代の介護機器は、これからどのように普及・展開していくのか ― 。シード・プランニングが17日、そうした分析の結果をまとめたレポートのサマリーを公式サイトに掲載した。
2020年から2025年の間に急激に成長すると予測。およそ415億円の市場規模が20倍の8356億円に膨らむと指摘した。高齢化に伴うニーズの増大に加えて、新たなテクノロジを活用してサービスの効率化につなげていく政府の施策も寄与するとみている。厚生労働省は来年度から、ハイテク機器を現場に導入するインセンティブを介護報酬に組み込む方針だ。
このレポートは、今年の4月から行われてきた調査の結果にもとづいて作成された。ホンダやサイバーダイン、テクノエイド協会といった22企業・1団体のほか、総合病院や特養、デイサービスなど6施設の動向を探ったうえで、患者数や人口などの将来推計を用いて予測を算出したという。移動・移乗支援や排泄支援、見守り、ロボットスーツなど、国が開発を後押ししている分野を中心に8つのカテゴリの機器を想定している。
それによると、8カテゴリの機器の市場規模は2020年の時点で7万8000台。2025年には38倍の300万台に達し、8356億円まで拡大する見通しだ。IoTやAI、センサーなどの新たな技術が大きな推進力。より高度な機能を搭載した機器が出回るほか、様々なシーンに対応した生活支援ロボットやコミュニケーションロボットも数多く生まれると見込んでいる。