総務省は26日、2015年国勢調査の確定値を公表した。それによると、日本の総人口は5年前の前回より96万3000人少ない1億2709万5000人。1920年に調査が開始されてから初めて減少に転じた。総人口に占める65歳以上の高齢者の割合は、3.6ポイント上昇して26.6%。「4人に1人」を上回り過去最高を更新している。
総人口を男女別にみると、男性が6184万2000人、女性が6525万3000人で、女性のほうが341万1000人多く、人口性比は94.8だった。
日本人に限った人口は1億2428万4000人。前回から107万5000人減っている。一方で、日本に住む外国人は175万2000人と10万4000人増えた。国籍別に多い順でみると、中国(51万1000人)、韓国・朝鮮(37万7000人)、フィリピン(17万2000人)となっている。
都道府県別の人口が最も多いのは、東京都の1351万5000人であった。人口上位9都道府県を合わせると6847万1000人で、全国の5割以上(53.9%)を占めている。
また、東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の人口は3613万1000人で、全国の4分の1以上(28.4%)を占めるとともに、22年と比べて51万2000人増加している。
■ 39道府県で減少
都道府県別の人口増加率が最も高いのは沖縄県の2.9%で、次いで東京都が2.7%、埼玉県と愛知県が1.0%など8都県で人口増加となった。その一方で、39道府県では人口減少となっている。また、大阪府は増加から減少に転じた。
人口が増加した市町村は300市町村(17.5%)で、東京都特別区部、政令指定都市とその周辺市町村を中心に人口が増加した。一方、人口が減少した市町村は1419市町村(82.5%)で全国の8割を超えており、5%以上人口が減少した市町村の割合が約半数(48.5%)に拡大した。
■ 65歳以上の割合が最高に
年齢別の人口をみると、15歳未満人口は1588万7000人(総人口の12.6%)、15~64歳人口は7628万9000人(60.7%)、65歳以上人口は3346万5000人(26.6%)であった。15歳未満人口の割合は調査開始以来最低で、65歳以上人口の割合は調査開始以来最高であった。
高齢者の割合を都道府県別にみると、秋田県が33.8%と最も高い。以下、高知県が32.8%、島根県が32.5%と続いている。25%を超えているのは41道府県。全ての都道府県で高齢者の割合が15歳未満の割合を上回っていた。
世帯数は149万8000世帯増の5344万9000世帯。1人暮らしが増えたことにより、1世帯あたりの人数は2.33人と前回から0.09人減った。都道府県別では東京都が1.99人と最少。比較可能な1970年以降で、2人を下回ったのは初めてだという。