総務省消防庁は18日、2021年に救急車と消防防災ヘリコプターの出動件数が619万6069件だったと発表した。搬送した人数は549万3658人だった。増加はともに2年ぶり。新型コロナウイルスの感染拡大による自粛で大幅に減少した前年に比べ、社会経済活動が復活してきたことなどが要因と考えられている。
救急車が119番通報を受けてから現場に到着するまでの時間は、全国平均で約9.4分(前年比0.5分増)だった。通報から医療機関の収容までに要した時間は、全国平均で約42.8分(同2.2分増)。これまでの推移をみると、どちらも延伸傾向にある。
救急車の出動件数の内訳をみると、「急病」が405万4706件(対前年比20万4209件増、5.3%増)で最も多く、「一般負傷」が96万9130件(対前年比1万7002件増、1.8%増)、「交通事故」が36万8491件(対前年比2236件増、0.6%増)と続いている。過去20年の事故種別の救急出動件数を5年ごとにみると、「急病」が増加する一方で「交通事後」は減少傾向にあることがわかる。