2018年9月20日 懐かしの「普通カレー」を復刻販売 東北大川内第2食堂定番メニューを再現、通販も

 東北大学と東北大学生協理事長は、2008年まで東北大内に設置されていた川内第2食堂の定番メニューであった「普通カレー」をレトルトカレーとして復刻し=写真=、9月20日から東北大生協購買店と通信販売で売り出す。1箱378円(税込)で、売上の一部は東北大基金に寄附される。

 

【人はそれを〝貧食カレー〟と呼んだ!】

川内第2食堂は、1967年から2008年に東北大学川内北キャンパスに実存したプレハブ平屋建ての食堂です。建物の老朽化、値段の安さ、そのボリュームから、学生たちの間では「貧民食堂」を略した『貧食(ひんしょく)』の愛称で親しまれていた。

2008年の仙台市地下鉄東西線の工事を機に閉店となるまで、昼食時には100人ものイカトンたちが列を作る人気食堂。イカトンは〝いかにもトンペイ〟の略。「トンペイ」は東北大の東を〝トン〟北を〝ペイ〟と呼ぶことから、東北大のことを示す。

同食堂には、この「貧食カレー」のほかにも、「草(くさ)」と一部の学生から称される10円のキャベツサラダや、応援団が企画した激辛カレー「怒髪天カレー」など多くの名物メニューがあった。

 

【東北大学基金からの製品化】

東北大基金は、教育研究環境や学生の就学環境の整備・充実などを目的として2008年に設置。これまでも多くの人々から温かい支援が寄せられてきた。

ここ数年、国からの運営費交付金が削減していることや、昨年6月に指定国立大学法人に指定されたことにより、独自の財政基盤の確保がこれまで以上に重要となっている。東北大基金をより多くの人々に認知してもらうための施策や、気軽に寄附ができる商品の製品化を検討するなかで、多くの卒業生の記憶に残る〝貧食カレー〟を復刻することになった。

普通カレーを復刻するにあたり、川内第2食堂元店長の大友義弘氏にレシピ監修を依頼。東北大生協に残る手書きのレシピをもとに試作を重ね、学内の試食会を経て最終的な味の調整を行った。

また、パッケージデザインは東北大同窓会「萩友会(しゅうゆうかい)」のイベントで実施した投票により決定した。

東北大生協購買店7店舗と通信販売で販売するとともに、9月29日(土)・30日(日)に開催する「ホームカミングデー」などの学内イベントでの特別販売も予定している。

普通カレーの復刻にあたり、当時を知る原 信義理事・副学長は次のとおりコメントしている。

「川内第2食堂は1967年から2008年までの41年間、東北大学の川内キャンパスにあった食堂です。私が教養課程を学んだ70年代初期は、建物も新しく「第2食堂」と呼んでいましたが、プレハブでできた建物が老朽化するのは早く、いつの頃からか「貧民食堂(貧食)」の愛称で親しまれるようになりました。

おふくろカレーやチキン辛口カレー、応援団が企画した怒髪天カレーといった数多くのカレーメニューがありましたが、より多くの学生に食されていたのが、たっぷりの玉ねぎと少しの豚肉が入った「普通カレー」です。いまのカレーと比べると、少し粉っぽくそして塩辛く感じるこの「普通カレー」を食べて、家族や気の合う仲間たちと東北大学や学生時代のことを話すきっかけにしていただければと思います」


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