農林水産省は、平成27年産キウイフルーツの結果樹面積、収穫量、出荷量をとりまとめた。
結果樹面積は2090ヘクタールで、前年産に比べ60ヘクタール(3%)減少した。高齢化による労力不足に伴う廃園があったことなどが減少の主な要因としてあげられている。
10アールあたり収量は1330kgで、前年産を140kg(10%)下回った。開花期の降雨の影響により着果数が少なかったことに加え、生育期の日照不足の影響により果実の肥大が抑制されたことなどが主な要因となっている。
収穫量は2万7800トン、出荷量は2万3800トンとなった。前年産と比べてそれぞれ3800トン(12%)、3300トン(12%)減少している。
都道府県別の収穫量割合は、愛媛県が25%、福岡県が16%、和歌山県が13%となっており、この3県で全国の約5割を占めている。
この調査は、作物統計調査の作況調査(果樹調査)として実施したもの。果樹の結果樹面積、収穫量、出荷量等の現状とその動向を明らかにすることを目的としたもので、調査結果は、主に ▽果実を安定的に供給するための生産努力目標の策定と、その達成に向けた各種対策の推進のための資料 ▽農業災害補償法に基づく果樹共済事業の適正な運営のための資料 ― に利活用される。
この調査では、全ての都道府県を調査対象とする全国調査を5年ごとに実施しており、直近では平成26年産を対象に行われた。平成27年産を対象とした今回調査は、その中間年に当たるため、全国調査年の出荷量の全国値のおおむね80%を占めるまでの上位都道府県、またはキウイフルーツに関わる果樹共済事業を実施する都道府県を調査の範囲(主産県)としている。
調査は、関係団体調査(全数調査)と標本経営体調査(標本調査)の2つで実施されている。
関係団体調査では、キウイフルーツを取り扱っている全ての農協等の関係団体を対象としている。71団体が調査対象となったが、有効回収数は71団体で、回収率は100%だった。
標本経営体調査では、2010年世界農林業センサスでキウイフルーツを販売目的で栽培した農林業経営体から無作為に抽出された347経営体が調査対象となったが、有効回収数は238経営体で、回収率は68.6%だった。